なぜか漢字で読める「餃子」の由来 中華の由来(2)

コラム


こんにちは、料理長の竹若です。

2018年も松の内の1月15日を過ぎ、はや半月、月日の経つのは早いものですね。

ちなみに松の内とは、門松などの正月飾りを飾っておく期間のことですが、関東と関西では期間が違うようです。

私も関西人なので、15日までが常識だと思っていましたが、関東だと7日までと約半分です。東京で今日「松の内が過ぎましたね」なんて挨拶をすると「?」という顔をされるかも知れません。

さて前回、今回は当店の看板メニューでもある餃子を取り上げてみたいと思います。

餃子の「餃」っていう漢字は普段使わない漢字ですが、不思議と読めてしまいますね。辞書を引いてみても一番には「餃子に用いられる漢字」と出てきます。

それだけ中華料理として日本になじみが深いのかも知れません。ちなみにもう一つの意味は「飴(あめ)」とあるので、餃子はそこから転じて、具を挟んだ料理という感じでしょうか?

ちょっと調べてみると、歴史は古く、中国の春秋時代というので、紀元前6世紀、約2600年も前からある料理のようです。

春秋時代は、紀元前770年から紀元前221年までの約500年間も続いていて戦乱の時代だったようです。有名な三国志の時代が184年~280年とされていますので、いかに古いかが分かります。

中国での読み方は、漫画ドラゴンボールのキャラクターで有名な「チャオズ(ジャオズ)(wiki)」で、今のギョーザという読み方が定着したのは第二次世界大戦後になり、中国の山東地方の方言だという説や、朝鮮半島での呼ばれ方が影響しているという説もありますが、はっきりはしていないようです。

肝心の本場中国の餃子は、既にご存知の方も多いと思いますが、水餃子が主流で、日本のように焼いておかずにするのではなく、主食として食べられているようです。皮が厚くお湯で茹でるので、日本で言うスープ餃子とも違うものです。最近では日本式の焼き餃子が食べられる店も増えてきました。

では、少し長くなりますが、その日本の焼き餃子がどこから来たかというと、意外に古く、1689年にあの水戸黄門こと「水戸光圀」公が食べられた記録があるとか。他にも1700年代に記述があるので、すでに約400年前には日本に入ってきたようです。

日本で一般に普及したのは肉食料理が解禁された明治時代からで、最初はやはりチャオズ、チャオツなどと呼ばれていたようです。今の焼き餃子はやはり戦後に本格的に登場したようで、なぜ日本が「焼き」方式になったかは諸説あるようですが、中国にも「鍋貼(グゥオ・ティエ)」と呼ばれる焼き餃子の料理方法があるので、それに倣ったというのが今のところ有力な説の一つです。

日本はご飯が主食なのでそれに合うように、水餃子ではなく、油を使った香ばしい焼き餃子がおかずとして発展したようです。カレーやパスタなどの洋食も日本に入ってくるといわゆる「魔改造」されて、独自の日本料理になってしまうので、日本の焼き方式もその辺に由来がありそうです。

とにかく、ご飯によく合うおかずとして、もはや日本料理と言っても過言ではないほどメジャーな餃子。これをギョーザと読めてしまうのも不思議ではありません。ひょっとして餃子が食べたくなってきましたか? それにはちょうどよいお店があるのですが(笑)。

ちなみに、当店では通販でも餃子を扱っていますので、Yahoo!ショッピングの「食い福 ほうらい」もご覧頂ければ嬉しいです。

では、今回はこの辺で。そういえば、ラーメンも日本で同じような発展を遂げてますね。また、取り上げてみます。