一月某日、ほうらいの竹若社長より、一通のメールが届いた。その中には仕事の打ち合わせの他、「凄い餃子が出来てしまった」と、書かれていた。竹若社長は昨年度からコロナ禍にも負けず、むしろそれをバネにして次々とメニューをアップデートされていたのを知っている。その本人から「凄い」という表現で届いた「純・黒豚餃子」とは何物なのか? それからしばらくして、試食の機会を得た。とある土曜日、私はお店の休憩時間である午後3時に伺った。
【こだわりぬいた素材】
ーーこんにちは、今日は楽しみにしてきました(記者F、以下略)
ようお越し。いま、作ってますので、しばらくお待ちを(竹若社長、以下略)
ーー今回はとにかく「凄い」らしいですが、ポイントは?
いや、最初は遊び心だったんです。
前から「これは美味い」と思っていた鹿児島県産の黒豚のバラ肉ですが、これを少し今の餃子に使ってみたんです。
そうしたら味が全然違う。素材の力で、旨味が底上げされているというか。手前味噌ですが、餃子作りには長く携わって来ましたが、今までにない手応えでした。
ーー今回は「純・黒豚餃子」とお聞きしましたが?
そうなんです。試作品は約20%ほど黒豚を使ったのですが、これが100%になったら、どんな味になるのかと……結果、凄いもんになりました。
ーーなるほど。確かに焼き餃子4個450円というのはかなりプレミアムな価格設定ですね。
私の凝り性が出まして……最高の黒豚を手に入れたなら、具材もそれに合った最高のものにしたい、と日本全国からこれはと思う食材を集めました。
北から青森県産にんにく「福地ホワイト六片種」、時期に応じて仕入れ先を変える「最適な食感と糖度の白菜」、「淡路島産の玉ねぎ」、そして「鹿児島県産黒豚バラ肉」です。
ーー玉ねぎは餃子としては珍しい食材ですね。どんな餃子に仕上がったのでしょう?
それは実際の舌でお試し下さい。そろそろできました。いま、お出しします。
(餃子が運ばれてくる)
【まさに王道。素材の底力と42年の技術の結晶】
ーー見た目は上品な餃子、特に大きかったり小さかったりはしないですね。焼き加減もこんがりとしてソフトなイメージです。
はい。しかし、コック歴42年の経験を生かし、皮の製造にもこだわり抜いてます。厳密な温度管理のもと、素材の味を引き出す絶妙な厚さと大きさに整えています。焼き方ももちろんシビアにタイミングを測ります。
ーーなるほど、横についてる薬味は何ですか?
これも素材の引き立て役として新開発しました「エスニック薬味」です。ニンニク、生姜、玉ねぎをみじん切りにして炒め、さらに豆板醤と数種の薬味を加え、水分が無くなるまで煮込みました。あとで餃子と一緒に食べてみて下さい。
ーーでは、冷めてもいけませんので、さっそく頂きます。
(何もつけず、一口)
ーーうん。直球です。真っ直ぐなストライクの王道の味。しかし、その底力が凄い。黒豚、玉ねぎ、ニンニクの存在感が別格ですね。まずは黒豚、純粋にコクと旨味が段違い。そして玉ねぎの甘みが、王道でありながら新鮮さを演出してますね。ニンニクは控えめながら、絶妙な風味があります。
どうでしょう美味しいでしょうか?
ーー美味しいです(笑)
それを聞いて安心しました(笑)言わせてしまいましたね。
ーーいえいえ、これまでも社長の餃子はたくさん頂きましたが、餃子史上、最高傑作かと。それぞれの素材がキラキラ光って見えるようです(笑)
ありがとうございます。そう言って頂けると中華職人としては冥利に尽きます。
ーーでは、せっかくですので、餃子のタレ、薬味ありのタレでも頂きます。
【薬味にもこだわり抜いたその理由】
ーーこれは……さっきは気が回りませんでしたが、皮のもっちり感がいいですね。タレありだと、ご飯が欲しくなりますね。ただ、しっかり黒豚の旨味を感じます。このオリジナル薬味も試してみます……あ、意外に餃子の味を邪魔しないですね。元々持っている旨味にうまく生姜や豆板醤の旨味が乗ってくるというか。これはさりげないアクセントになってますね。
そうなんです。この薬味も工夫しました。とにかく、この純・黒豚餃子は私のコック歴の中でも特別なメニューです。私の夢だった餃子と言っても過言ではありません。それだけに細部にまでこだわりました。
ーーそれは十分伝わってます。後味も、雑な油やニンニクの風味ではなく、上品な甘みが残ってます。こんな後味の餃子は食べたことがありません。
ただ、それだけに4個450円という価格設定になってしまいました(笑)。しかし、当店は餃子のバリエーションも豊富なので、ぜひ、いつもの餃子と食べ比べてもらいたいです。
【2月はクーポンでお得に!】
ーー2月はお得なクーポンがあるそうですね。
はい。麺類をご注文頂くと、餃子一人前サービスのウェブクーポンがあります。もちろん、この純・黒豚餃子も使えますので、是非ご活用ください。
ーー麺類を、頼むだけで好きな餃子付きですか⁉︎ 太っ腹ですね(笑)
正直、コスト的には厳しいですが、それでもこの餃子を食べて頂きたい。少しでも敷居を低くしたいという思いでクーポンを作りました。
ーーこの純・黒豚餃子は、ある意味、社長からの究極の挑戦状ですね。最高の一球を投げたので、ぜひキャッチして欲しいと。
もちろん、打ち返してもらってもOKです(笑)味覚は皆さん違われますので。
ーーしかし、そこに並々ならない自信を感じます。では最後は月並みですが、とにかく食べてみていただきたいですね。「一度は食べないと絶対に後悔する味」というキャッチコピーは、大袈裟過ぎとも思えないです。このインパクトは「体験」してこそ楽しめます。
ぜひ、多くの方に召し上がって頂きたいですね。
ーー今日はごちそうさまでした。
こちらこそ、ありがとうございました。