【前回まで】

とびきりおいしい餃子を届けたい。そんな気持ちで始めたこのプロジェクト(01)。いきなり具材のミンチ肉が理想の品質にならず、悩んだ時に出合った「奈良らしさ」というテーマ(02)。具材の味に奈良らしいアクセントをつける「大和まな」。そうして探せば次々見つかる「奈良の特産品」(03)。さらに「結崎ネブカ」を加え、味の方向性が決まると共に、ミンチを自社挽きに変更。手間も費用も必要ですが、餃子がもう一段レベルアップ!(04) 餃子の皮で悩むも、奈良の本物の職人が作った醤油に出合うことで、一歩前進(05)餃子の皮は「吉野葛」で生まれ変わった。さあ、これからという時に新たな問題発生。(06)大量の資金が必要な冷蔵設備。しかし奈良にはまだうまいもんがあった。(07

 

宮瀧遺跡

奈良には多数の遺跡が残されていますが、吉野郡吉野町にある宮瀧遺跡ものその一つ。奈良県の公式ホームページから抜粋させて頂くとそこには、こんな記述があります。

天武天皇・持統天皇が行幸された飛鳥時代の離宮・吉野宮の跡地といわれ、近年、それを裏付ける苑池の跡などが検出されました。また、付近からは縄文時代・弥生時代の土器なども出土しています。風光明媚なこの地は、『万葉集』や『懐風藻』にもその美しさが多く詠まれています。

この歴史ある美しい土地にあって」醤油や味噌を販売されているのが、私が訪れた「梅谷醸造元」さんです。トップページには天武天皇が詠まれたというこんな歌が引用されています。

よき人のよしとよく見てよしと言ひし吉野よく見よよき人よく見つ

意味は、「よき人(立派な人)が良い所だと思ってよく見るとやはり素晴らしい土地だったので『よし(の)』と名付けた吉野。よき人たちよ、この吉野をよく見てみてなさい。昔の立派がいかにこの土地をよく見てその名前を付けたか分かるから」といったところでしょうか(多少意訳しています)。

とにかく、そのような由緒ある美しい土地で、私は「宮瀧ぽん酢しょうゆ」と出会ったのです。

とにかく、違う

その「宮瀧ぽん酢しょうゆ」を試食した瞬間、私の血が騒ぎました。明らかにこれまでのぽん酢とは次元が違うのです。職業柄、たくさんのぽん酢を知っていますが、ここまであからさまに「違う」のは初めてでした。非常に濃厚でありながら、柑橘系の何とも言えない良い香りがするのです。ぽん酢特有のすっぱさもなく、非常にまろやか。

餃子と言えばやはり「タレ」は欠かせない要素です。この「宮瀧ぽん酢しょうゆ」なら絶対に今作っている大和野菜餃子は美味しくなると確信しました。実際に商品を購入し、大和野菜餃子と合わせてみました。絶妙です。「ぜひ、このタレで自信作の餃子を味わってほしい」と思いました。もっと本音を言えば「多少高くても、絶対にこのぽん酢は使いたい」と、思ったのです。餃子のタレは別売り、という商品もありますが、私はこの組み合わせは譲れないと思いました。

そして、最後の決断へ

奈良らしい素材である大和まな・結崎ネブカと蓄えた技術を駆使して自社挽きミンチ・自社生産の餃子の皮は完成しました。味の決め手となる御所の重ね仕込み醤油は、餃子により深みを与えてくれました。そしてさらに、宮瀧ぽん酢しょうゆが「完成」の一歩先へと導いてくれました。

それらすべてが後押ししてくれたと言ったらきれい事になりますが、とにかく私は餃子に夢をかけていました。

私はこの餃子を届けるための冷凍設備一式を導入することを決断しました。今考えても、ちょっと恐ろしくなるような、そんな決断です。私が導入した設備は最終的にフードカッター、フードミキサー、餃子成型機、そして冷凍庫が2機……さらに麺帯機、麺帯供給機も導入しました。本当に家が建つ金額です、

もちろん、取引先の銀行にも止められました(笑) そして、どうなったかというと……今も頑張って営業してます!

大和野菜餃子

常連さんならもうお気づきだと思いますが、この大和野菜餃子はお店では既に提供しています。メニューページにも既に載っています。ですので、お近くの方はぜひ、この餃子を味わってみて下さい。

私の思いは餃子でお伝えできると思います。

しかし、今回「大和餃子プロジェクト」と銘打ってこのブログ記事を始めたのは、実は、餃子と共にこの奈良をもっと発信したかったからです。私と私の店を育んでくれた素晴らしい奈良という土地を知って欲しかった。もちろん、商品が売れて欲しいという思いは十分すぎるほど持っていますが、それだけじゃないことに、ブログを書いてみて気づきました。私の思いを一言で言うとこんな感じでしょうか?

こんなにも奈良、こんなにも中華

現在、Yahoo!ショッピングでもご購入頂けるように鋭意作成中です。全国の皆さんに、この餃子をきっかけに、奈良の「深いとこ」を知ってもらえたらいいなと夢想しています。

(つづく)

※写真の掲載は梅谷醸造元様の許可を頂いています。ありがとうございました。